炎の奉献

サンドポイントでは主神デスナの祭りが行われていた。
サンドポイントは5年前の悲劇から立ち直るところだった。不審火により万神殿が焼け落ち、連続殺人に人々が震え上がった傷は癒えつつあった。
祭りの盛り上がりも最高潮に達し、万神殿の御披露目が行われようというとき、町中に悲鳴が響き渡る。
町中に潜んでいたゴブリン達が一斉に暴れ出したのだ。
時ならぬ事件に、居合わせた4人の冒険者が抗する。瞬く間にゴブリン達を打ち倒した4人は、一躍サンドポイントの英雄となる。
この4人は続く怪事件にも関わる。
街の四貴族の一つ、カイジツ家の放蕩息子ツトが帰郷し、街の皆から愛されるカイジツ家出奔の元冒険者、アメイコを誘拐した。
結局アメイコはカイジツ家所有のガラス工場から発見され、当主ロンジクは無惨に殺されていた。
ツトは逃げたが、ゴブリン襲撃はツトと「天使の娘」ヌアリアによって手引きされたこと、その目的がヌアリアの義父トビンの遺体の盗掘にあったことが分かる。
アメイコは弟ツトとの決別を決意する